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「ん…、ふぁ~……」
殺風景な部屋で
一番最初に目を覚ましたのは蘭だった。
蘭は、
毛布に包まり小さくなる樹と、
布団から大きくはみ出し大の字に眠る寛貴を見つめると優しく微笑み、寛貴の布団を掛けなおすと部屋を出た。
しばらく時間が経ち、戻って来ると
樹が寝呆け眼で窓の外を眺めているところだった。
窓越しに目を合わせ
おはよう、と声をかけると
おあよ…、とぼんやりした返事が返ってくる。
そのままの状態で
「腹へってるか?朝飯作ってあるけど」
「ん、ありがと。」
といったような言葉を交わすと
樹はゆっくり振り向き言った。
「ハルが死んだ」
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