第一章

18/29
前へ
/85ページ
次へ
蘭はマフラーを口元まで巻き、寒さをしのぎながらポケットに手を突っ込んだ。 ふと、指先に触れる冷たい感触に一瞬驚いた後、おもむろにそれをポケットから出した。 ぶらりと揺れるそれは 月明かりで反射して悲しく輝く。 「ITUKI×HARU……か」 (ハルは樹にこれを渡そうとしてたんだな その途中で、死んだ…)
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加