19人が本棚に入れています
本棚に追加
一年前。
『すいません…』
珍しくしおらしい態度の樹を心配し、ハルは振り返り背中に乗る樹の顔を覗き込んだ。
『おんぶなら気にすんなよ?お前酔ってんだからしょうがね、…』
ちゅっ
『え…』
突然のキスに戸惑うハルを見て樹はクスッっと笑って言った。
『酔ってなんかいませーん。あんたと2人きりになるための口実だよ』
『…』
『あー。あんたのビックリした顔面白かった!!写真撮っておけばよかったね間抜け面』
『…』
『なんか言いなよ』
『…』
『…』
『……なんで泣いてんの?』
『うっせーな!!ちょっとは照れるとかしろよ!!あたし頑張ったのに』
ハルは、そっと樹を下ろし向き合った。
『選択肢は二つだ。家に来てヤるか、この場でヤるか。…どっちがいい?』
最初のコメントを投稿しよう!