戦記#1「義勇兵再び」

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誰だ?ここに人が来るなんて珍しいな… 突然の来訪者に多少驚きながらも戸を開ける。 そこには胸当てやレガース程度の軽装に身を包んだ女性が2頭の軍馬と共に立っていた。 「突然の来訪失礼致します。ルード・クラウディア殿でよろしいでしょうか?」 肩口まで伸びた綺麗な金髪を掻き分けて女性は青年の名を呼んだ。 しばし沈黙が流れる。 「………確かに俺はルードだけど、ユークリッドの軍人がこんなとこに何の用だ?」 少し不機嫌な様子で青年…もといルードは女性に尋ねた。 胸当ての左部には5つのクリスタルとそれを包むように大鷹が翼を広げている。これはユークリッド国の紋章であり、ルードはそれを見て女性がユークリッドの軍人だと判断したのだ。
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