戦記#1「義勇兵再び」

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ルードの予想だにしない発言にその場にいた者達は唖然とした。 だが、ただ一人…先代国王だけはそれを笑って許したのだ。このことからも「賢王」と呼ばれるに相応しい人物だったことが伺える。 「先代国王とのお約束は伺っております。しかし、今はそんなことも言っていられない状況にあるのです!!」 急に語気を強めた女性にルードは少し驚いた。彼女の言う通り、今は中々に油断出来ぬ状況なのである。 数ヶ月前からボルビア国との小競り合いが境界線各地で起こっていた。そしてつい先日、重要な交通拠点であり境界線の1つでもある「タイト」がボルビア軍に落とされたのだ。
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