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7月20日
――気が付けば、静かだった学院の中庭にアブラ蝉が鳴いており、額にはいくつもの汗が浮かんでいた。
空を見上げればさんさんと照りつける太陽が地球に向かって熱を放出し続けている。視線をノートパソコンに移し作業を続けた。
「こんなものか……」
大学のレポートを早急に提出しなければならない俺は、それを炎天下の中、大学の中庭で約20分足らずで終了する。
「まだ次の講義まで時間があるし、しばらく休むか」
ノートパソコンの電源を切って、座っているベンチに横たわって目をつぶろうとした……その瞬間だった。
「――っうひゃあ!」
突然頬に何か冷たいものがあたり、それに反応して起き上がる。
「なぁに寝てるのよ。要」
「ってなんだ……美菜か」
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