仄暗い輝き

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良い食べ物が 手には入るのは 稀で… いつもは 食べ物とは 言えない 物ばかり… それでも食べなくては 生きていけない… 今日手には入ったのは カビの生えた パンが 一つ…… 少年は また いつもの場所に戻り 闇に背を向け 光溢れる 街中を 見ながら カビの生えた部分を 千切り捨て 固くなった パンを かじっている 少年の前を 通る人々は ゴミを…虫螻を 見るような 冷たい目で 見ながら 急々と去っていく…
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