始まり

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とりあえず、顔を覗き込んでくるKAITOの肩を押して離れさせた 俺、これ以上見つめられてたらどうにかなると思う いや、マジで。もちろん健全な意味の方で 「?どうしたんですか...?」 俺に離された事が気に食わなかったのだろうか、KAITOは眉を八の字にしながらもちょっと唇を尖らせていた .....こいつの反応に乙女要素が入っている気がするのは俺だけでしょうか そんな事を思いながら俺は「あー、何でもない。気にすんな」と言って頭をポンポンと撫でてやった すると、曇っていた顔がたちまちパアッと晴れて満面の笑みになった [分かった事]KAITOは扱いやすい 試しに微笑みかけてやれば、ほら、笑顔 そのまま暫く俺は、幸せそうにしているKAITOの頭を撫でていた *** 「とりあえずだな、コイツらも起動しようと思う」 俺の隣で一緒にソファーに座って呑気にお茶を飲んでいるKAITOに、自分もKAITOよろしくズズッとお茶を啜りながら残りのボカロ達を指差してそう提案してみた それを聞いたKAITOは、いきなり飲んでいたお茶をまるで漫画のようにブハッと吹き出して咳き込んだ ちょっ、汚っ!! 慌てて側に置いてあったタオルを渡してやれば、顎からポタポタとお茶を垂らしながら(じつに間抜けな格好で)あわあわしながらも受け取って汚したテーブルを拭き出した あ、自分は拭かないんだ ビジュアル的に残念な事になりながらも、気にせずテーブル拭いているKAITOに俺は複雑な心境のまま服の袖で濡れた口元を拭ってやった そしたら「べ、別に大丈夫ですよぅ」と顔を赤らめ口では遠慮しながらも、大人しく俺にグリグリとされるがままになっていた あー、要するにアレですか、甘えたさんですかKAITO君 ちょっと可愛く見えた俺は色々と終わってきたんだと思う .....やっぱり、KAITO危険 俺がそう確信しているとKAITOはテーブルを拭き終わったらしく、タオルをきちんと畳んでテーブルの端に置いた それに気付いた俺は、KAITOに「どうした?」って聞いてやれば、もじもじして視線を泳がせた後、小さな声で 「だって...起こしちゃったら、僕かまってもらえないじゃ、ないですか.....」 と言った ........やべ、フラグ立った
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