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「......よし、」
KAITOのいい所を見る事が出来た所で、早速他のボカロ達を起動させ始める事にする
まずは初音ミク
何故ミクからかって?うん、気分
箱とミクの間に手を差し込んで上体を起こし、先程のKAITOように箱から出そうとして抱え、
「うわ......」
当たり前の事だが、KAITOとの重量の差に驚いた
俺の腕の中にすっぽりと収まってしまうミクの体
悲しい事に、俺は女の子をこんな風に抱きかかえた事はない、が...何というか、とにかく軽い
それに、男と違って肌が柔らかい
体の線が細く、すぐ折れてしまいそうだ
俺はそう思って慎重に持ち上げ、所謂お姫様抱っこをして壁に寄りかからせる為にゆっくりと壁に歩み寄って行く
......背中にKAITOの視線を痛いくらいに感じながら
やっぱり、KAITO君は嫉妬してたみたいです
***
──────ピー
パソコン画面には[インストール完了]の文字
無事にミクの起動を終えればほっと息を吐き、その瞼が開かれるのを待つ
「.........」
「......あ、おはよう」
そしてミクが瞼をそっと開き、髪と同じ色の澄み切った綺麗なターコイズブルーの瞳が露わになった
うわー、睫長っ
KAITOも長かったけど、流石に女の子には適わないよな
ミクの可憐さにしみじみとそんな事を思いながら、2体目ともなれば挨拶する余裕も生まれる俺
まぁ、マスター登録の為にじっと見つめられるのは何となく居心地悪くて苦手だけどな
そしてまたパソコンから短い電子音が聞こえ、マスター登録が終わった事を知らせる
目の前のミクは何度かまばたきをし、ゆっくりと焦点を俺に合わせればにっこりと微笑み、
「初めまして、マスター。.....ネギはないんですか?」
と聞いてきた
........Whyネギ?
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