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パソコンを起動して、説明書に従い基本設定などを打ち込んでいく
流石に5時間以上もやれば慣れたもので...最初は意味が分かんない鬼畜な説明書だと思ったけど、案外優しく説明してある事が分かった
うん、俺が無知なだけだったみたい
そのまま進めていき、最終段階へ入る
後はここをクリックすれば...
─────ピー
クリックすると、インストール完了を知らせる機械音が
「はー....出来、た?」
俺は息を吐き、ドキドキしながら壁際に座らせているKAITOに目をやるが...何の変化もなかった
あれ?何か間違えたか?
てっきりインストールすれば動き出すと思っていた俺は、肩すかしを食らった気分だった
画面を見てみるもただ[インストール完了]の文字が出ているだけ
正常にインストールされたハズなのだが、
「うーん.......」
画面と何の変化もないKAITOを交互に見ながら唸っていた俺は「もしかしたら故障でもしているのかもしれない」と近付いてしゃがみ込み、顔を覗いてみた
───相変わらず綺麗な顔だよな...つか、何で動かな
それは、KAITOの肌に触れるべく手を伸ばしかけた時だった
「ッ!?」
ゆっくりと、目が開いた
俺はあまりの驚きにKAITOを見つめたまま目を見開き、後ろに尻餅をついてしまう
ゆっくりと開かれた瞼
透き通った青い青い瞳は、まだ焦点が定まらずぼんやりと宙を見つめている
黒味を帯びた青い長い睫の影が儚さを纏う白い肌に落ちた
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