1/10 日本武道館

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PV.激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇 ツアー名が流れ終わった後、照明が付くわけでもなく、一瞬の空間があって、何が起こるのかと思った。何?って言ったかもしれない。スクリーンに突如映し出された映像…激闇のPVだ!!沢山のマイクに向かい歌う京。CDの音源に違和感を覚える程。何の飾りもない京だ。何故か私は号泣した。あれは映像で、今まで本物が歌っていてくれたというのに、何故かものすごく泣いた。最初のBURIED AT SEAを叫んだらその後みんなも叫んでくれた。映像ではメンバーが演奏する中、カメムシみたいな緑色の虫が飛び回る。その数はその内どんどん増える。2回目のサビ。会場中が大合唱。声を張り上げて。映像に向かってだよ。体を揺らしながら大合唱。号泣しながら。あの感覚はあの場にいた人にしかわからないかもしれない。虫がメンバーにたかり始める。心夜は背中にびっしり。ギター勢には腕。蝕まれていく。京は喉ではないかと、思った。一番リアルだ。考えたくないけど。DESTROYが終わった辺りかな、現れた京は…目が刔れて、更に全身が写った時には左半身がもぎ取られていた。悲鳴とも歓喜ともとれる声が上がった。私は声を上げず目を見開いて少し笑った。良かった。喉じゃなくて。最後のサビもみんなで大合唱してザサイも叫んだ。PVが終わった時、私は号泣しながら京を叫んだ。本当はありがとうって言いたかった。この涙が何なのか全然わからない。ただものすごく感動した。拍手。拍手。拍手。周りもその後ずっとアンコールを叫んだ。スタッフに出ろと言われるまで。 最後のSEを聞きながら終わりを感じていた。悲しい。悲しい。悲しい。こんなこと言っちゃいけないけどUROBOROSが終わってしまって、悲しい。VINUSHKAで始まりVINUSHKAで終わる。今までアルバムのツアーをしていてこんな風にれっきとした「完結」をさせることあった?それが不安を掻き立てる。それだけ大きなアルバムだったという考えだけで収まらない。UROBOROSみたいに、昨日と今日を永久にループしたい。進まないこの思考を京なら軽蔑する程呆れるだろうこともわかる。でもそれほど、私にとってもUROBOROSは大きくて、本当に最狂だった。 ありがとうDIR EN GREY。 本当に、最狂だった。
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