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悩みに悩み、やっと着物を選び終わって支度が終わったころには1時になっていた。
「ふぅ…そろそろ行きますか」
その時玄関のチャイムがなった。
「誰でしょう…」
日本はここにくる可能性がある国達を思い浮かべながら昔ながらの引き戸を引いた。
と
そこには
一時間後に会う約束をした
「日本!」
「イギリスさん…どうしてここに?待ち合わせは…」
イギリスは走ってきたのか息を乱していて頬を赤くしている。
「はっ…早くお前に会いたくて待ち合わせの時間まで待てなくてっ」
……本当にこの人は。
私の少女漫画プロジェクトを粉々にしたあげく歯が浮くような恥ずかしいことを言うなんて。
…ほらほら、顔が熱くなってきたじゃないですか
日本は両手を自分の頬にあてる。
イギリスは乱れていた息をととのえて、
「じゃあ日本、行くか…?」
いえ…
そう言うとイギリスは悲しそうな顔をしたが、無視して続ける。
「せっかく家まで来てくださったのですから今日は家でゆっくりしましょう」
途端にイギリスの顔がぱぁっと明るくなり日本に抱きついてくる。
イギリスの冷えた体温を感じながら日本は思う。
やはり、この人にはかないませんねぇ…
その後はふたりでこたつに入りながら色々話したりみかんを食べたりで楽しい時間を過ごした。
そこにフランスやアメリカが乱入してきたりしたのだが、それはまた別の話である……
日本「まだ少女漫画プロジェクトの件はあきらめてませんよ!」
イギリス「……?誰に言ってんだ…?」
おわり
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