第二章 消えた友達

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  由都 「夏川…」 ともみ 「西岡? あんたから話しかけてくるなんて珍しいわね」 由都 「……雛が消えた」 ともみ 「は? あんたまでそんな噂信じてるの?」 由都 「俺の目の前で…」 ともみ 「…あんたは嘘や冗談を言う奴じゃなかったわね」 由都 「雛と登校してたら雛が一瞬にして消えた。 雛以外にも他にも何人も…」 ともみ 「あの噂は本当なわけ…」 由都 「噂? ……『しろやぎさん』か」 ともみ 「あんたも知ってたようね」 由都 「別の奴から聞いた。 雛はお前に言いたかったみたいだからな」 ともみ 「わかった。 雛を探してみるよ」 由都 「ああ、頼む。 俺は噂を調べる」 ともみ 「たくっ、あんな噂が本当だなんて信じられない」 由都 「気持ちはわかる。 …だが、気をつけろ」 ともみ 「あんたこそ。 あんたまで居なくなったら誰が雛のお守りすんのよ」 由都 「ああ、そうだな…」 ともみ 「雛を一人で面倒みきれないわよ」 由都 「わかってる。 またな…」 ともみ 「じゃあね」 ともみ(心) 「雛、帰ってきたら覚えてなさい」  
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