第一章 始まりの日

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  佳奈 「きゃー!! 春斗君かっこいー!」 雅弘 「相変わらず人気だな、春斗」 春斗 「雅弘、からかわないで下さいよ」 雅弘 「人気なのは当たってるだろ。 まっ、春斗は女嫌いだけどな」 春斗 「嫌いではなくて苦手なんです」 雅弘 「もったいないなぁ……あっ、そうそう。 春斗はやぎさんゆうびんって噂知ってるか?」 春斗 「やぎさんゆうびんってあの童謡、ですよね?」 雅弘 「…噂なんだけど、宛名が書いてない手紙が家に届くんだってよ」 春斗 「それがなんですか?」 雅弘 「ただ、宛名がないだけの手紙じゃねぇんだよ! 差出人は必ず『しろやぎ』なんだ」 春斗 「しろやぎさんからのお手紙ですか」 雅弘 「それだけだとただの悪戯って思うだろ?」 春斗 「違うんですか?」 雅弘 「『しろやぎ』から手紙が届いたら返事を書いてポストに入れなきゃいけねぇんだ」 春斗 「変な話ですね」  
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