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健太は服を着替えてラケットを持ち外へ出た。
今日は晴れてる。雲がまばらに広がっているだけだ。
ここから市営のテニス場までは歩いて15分のところにある。
普段の部活は学校のコートでやるのだが、このコートはお世辞にも整備が行き届いているとは言えない。
なので土曜日の部活は学校からも近い市営のテニス場でやるのだ。
いつもなら眠気いっぱいでテニス場まで行くのだが今日は違う。
神様(不明だが)がいる。 そしてなんと人の心が読めるというのだ。
その神様は辺りをキョロキョロ見ている。 本当に人の心が読めるのかな?
健太がそう思った瞬間
「本当じゃぞ。お前さんはワシを疑っておるな~」
健太はドキッとした。 「そ、そんなことないですよ……」
言葉を濁す。
「まあ、しょうがなかろう。いきなり来たからのう」
「は、はあ」
「それじゃあワシがお前さんのとこに来るまでのいきさつを話そうかのう」
健太は黙って神様を見ている
「話せば長くなるが…少し時間を貰えぬかのう 」
健太は部活のことはもうどうでもよくなっていた。
早く神様のいきさつを聞きたいと好奇心にかられていた。
二人(不明だが)200mくらに先にある公園のベンチに腰を掛けた。
公園には誰もいなかった。
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