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こんな日は誰も来て欲しくないと心の底から願う。
1年でただ1度、恋人達の集うクリスマス・イヴ。
こんな大切な日に病院だなんて可哀相すぎると思う。
今帰った彼だって、熱さえ出さなければあの彼女とデートだったのだろうに。
「何かお手伝い出来ますか?」
外科は専門外だけれど、ひとりこのまま見過ごすのも気が引けて篠崎は声を掛ける。
救急車で運び込まれたのは事故の患者のようで、事情を聞く医者と状況説明する警察で狭い部屋は騒がしくなった。
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