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『篠崎先生、患者が苦しがるんですよ。申し訳ありませんが診て頂けませんか』 白衣を脱いで横になっていた篠崎は何時の間にか眠っていたらしい。 内線電話の音で目覚めた彼に、麻倉医師はいきなり用件を告げる。 電話の向こうで煩いくらいに響くモニターの音は尋常でない早さで、篠崎はすぐに電話を置くと救急室に向かって走り出した。
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