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「カテ室準備してくれるかな」
篠崎の飛ばした指示をテキパキとこなしていく看護師。
そして彼もまた普段の優しげな雰囲気から想像もつかないくらいの真剣な顔で動いている。
迷う事無く欲しい薬剤を手に取り、時間を確認しながら注入していく。
傷を縫う為に使用する局所麻酔さえ何処にあるのか覚えていない麻倉は、篠崎の無駄のない動きを見て驚いた。
「麻倉先生、患者の移動をお手伝い願えますか?」
掛け付けた循環器部長と共に、軽々と患者の移動をこなした彼らは、準備の出来ただろう部屋に向かって歩き出した。
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