第1章

3/13
前へ
/15ページ
次へ
今日の仕事が終わり、一緒に仕事をしていた司書さんには思いっきりからかわれて、今は蒼太さんと車に乗ってます。 運転は私― 祖父母の家に挨拶したいと言う蒼太さん。 なんかガチガチに緊張してる。 「なんかうちの両親のときより緊張してない?」 「あー。あのときは桐子の病気が気になっててさ、そんなのは二の次だった」 「そっか~。ありがとう」 「いえいえ。ところでさ、桐子ちょっと太った?」 「…やっぱり分かるよね…」 「うん。でもちょっと痩せすぎだったからちょうどいいぐらいだよ。痩せてると体力ないからさ」 「うんそうかも。実は風邪ひかなくなった」 「それは良かったじゃん。ところでいつ免許取ったの?」 「病気なってからだよ。いらないと思ってたけど、病気の本読んだらいつどんなことあるか分からないからあった方がいいって書いてあって」 実際役に立ってるでしょと付け足し、信号が赤になったので止まった。 「もう少し?」 「うん。あと5分くらいかな」 信号が青に変わる。 発進させたところで蒼太がそわそわし始めた。 なんだかまた可愛くてプッと笑ってしまった。 「な、なんだよ笑うなよ」 「だって可愛いんだもん」 男に可愛いとか言うなよなぁと言ってる顔がまた可愛いくて、私は益々笑ってしまう。 笑ってるうちに家に到着。 そういえば今日蒼太さんどっかに泊まるのかな?
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加