第1章

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寝室に近づいてくる足音… 私の心臓は尋常じゃないくらい鳴っている。 「入るよ」 「はい…」 蒼太が寝室へ入ってくる。 少し濡れた髪が蒼太さんを色っぽく見せる。 男の人に色っぽいと言うとまた怒るかな。でも色っぽい。 ドキドキする。 「桐子ドキドキしてる?」 桐子はビクッと肩を揺らした。 「…うう。意外と意地悪だったんだ蒼太さん」 「うんそうだな。好きな子には」 前の彼女さんにもそうだったのかな…。 見たこともない人に嫉妬したり…。 「さすがに今日は何もしないよ。でも一緒の布団で寝たいなぁ~」 「フフ。なんかやっぱり可愛いよ蒼太さん」 いいよと言う私の言葉に蒼太さんがゆっくりと私に触れてきた。 そして長めのキス― 布団に入った私たちはいろんな話しをした。 連絡は取ってたとはいえ浩輔さんと絵里さんはラブラブらしい。 全く俺を振り回しておいてさと蒼太は毒づいたり。 今まで知らなかった一面を見れて桐子は嬉しかった。 明日でこっちの図書館の仕事も終わる。 車はまだ車検が少し残っているからそのまま運転して帰ることにしている。 どっか観光して帰ろうかと話しが弾んでなかなか眠気がこない。 布団の中で抱き合いながら話しをしながらいつの間にか桐子は眠ってしまった。 「…桐子好きだよ」 眠った桐子に蒼太はキスを送った―
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