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ピピピピッ
桐子は目覚まし時計を止めた。
蒼太さんはまだ眠っていて桐子は寝顔を眺めた。
意外にまつげが長い。
やっぱり可愛い。
愛おしい気持ちでいっぱいになる。
そーっと布団から出て、今日で最後だからと桐子はスーツを着ることに決めていたので着替える。
いつもはおろしている髪を今日はアップにした。
いろいろあったけど祖父母の家に来たのは私に良い経験になったと思っている。
鏡を見て気合いを入れた。
「よし!」
「おはよ。桐子」
「わわっ?おはよう蒼太さん。いつから起きてたの?」
「そーっと抜け出したとこから」
と、言い満面の笑み。お着替え拝見しましたと付け足す。
桐子はカーッと顔が熱くなる。
「ちょ、起きたら声かけて~」
「彼氏の特権ね。髪上げてるの初めてみた…。似合うね」
「ありがとう」
蒼太は起き出して桐子の前に立った。
そしてうなじにキスを落とした。
「ひゃ」
桐子はパッと後ろに仰け反った。
「実はうなじ好きなんだ」
と言う蒼太さんは朝から大胆だ。
「も、もう。こんなことされたら仕事行きたくなくなるよ」
「あぁ悪い。でも朝から俺には刺激的」
桐子は恥ずかしくて俯く。
「今日何時に終わる?」
「午前中で終わるよ」
「じゃあ待ってるな」
「うん」
2人は着替えを済ませ台所へ
朝、蒼太さんと一緒に起きる幸せを桐子は噛み締めていた。
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