おいしいね!

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「あ、ええと。笑いません?」 「笑わない」 「本当に?」 「笑わないって」 「とかいって本当は」 「……俺は信用されてないのかな?」 「いや、そうゆうんじゃないですけど」 「うん、だったら言って。」 「……」 「……」 体を半回転させてこちらを向いて すーっと息を吸い込んだかと思うと 「………………せんせい」 蚊のような声で。 いや、それ以上に小さな声で 頬を火照らせながら呟いた 「…………先生?」 「…う、うう。」 「……先生になりたいの?」 「…あぅ、ああ…えっと… 高校の、先生に…なりたいん、です。」 「高校の?」 「い、今まで…自分は勉強しか、できないって思ってたんですけど…」 「うん?」 「でも……本当は、勉強が好きだったみたいで。 その、楽しさ…とか。教えたいなぁって」  
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