初々しぃ

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「春日、カラオケ行かない?」 「ごめん!部活あるからまたね。」 階段を2段飛ばしでかけ降りる。 岡沢春日(オカザワカスガ) 高2 ソフト部所属 身長175cm 生物学上は女に分類される。 小学校時代から続けてきたソフトボールに夢中で、青春のほとんどをこれに費やしていた。 白球を追って、自分の限界を越えていく快感がなんとも言えなかったし、もう一つ、大きな理由があった。 「春日ちゃんッ今から部活?」 「日向。うん、部活行くよ。」 東宮日向(トウグウヒナタ) 高2 料理研究会所属 身長165cm 生物学上一応、男だ。 「ぁのね、これ昨日部活で作ったシフォンケーキ。春日ちゃん好きだよね?」 「ぅん。…くれんの?」 「あっ、春日ちゃんが欲しいなら//」 日向は顔を真っ赤にして春日にケーキを押し付けた。 「…ありがと…//」 つられて春日も赤くなりながらお礼を言った。 はたから見ると初々しいカップルのようにみえるのに、実はこの二人、付き合ってはいなかった。
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