[日常こそ幸せ…日常が続く事が幸せなのか…]

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─…一日前…─ 「んー…。」 昨日まで長々と続いていた梅雨が明けて、久しぶりに清々しい空を見た気がする。 これから起こる事等知るよしもなく、のんびりと登校していた。 『県立郷原高等学校』 運良く推薦で受かった高校で、施設も中々良かったので入学するまでは喜んでいた。 「この学校には呪い伝説があってさ。ある月の第3金曜日…。太陽がなくなって、この学校生徒全員…裏世界に連れ去られてしまうんだ。」 馬鹿馬鹿しい噂だと思った。 こんな時代に、裏世界? 昔の人は随分と定番な嘘が好きだなと鼻で笑っていた。 そう。 俺は信じちゃいなかった。 いや、信じる筈もなかったんだ…。 そんな高校生活の開始から既に一年が過ぎてしまえば噂なんて、もうに聞いてもいなかったし、相手にもしてはいなかった。 そんなある日…。 事件は起きた。 学校に登校すれば、自分の教室が騒がしい…。 (何かあったのかな…。) その時は虫でも居たかと軽い感じで教室に足を踏み入れた。
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