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第1話【屋上】
「ふぁぁ、眠い」
木戸宗佐【そうすけ】は、お気に入りの場所の一つ。【屋上】で、今、まさに眠りに入ろうとしていたが
『タッタッタッ、バターン!!』
屋上の扉を勢いよく開けて、女子が一人だけで、入って来た。
「おーしっ!一番乗り!!」
乱れた【金髪】のストレートヘアーを整えた彼女の開口一番に、
「残念。二番目だよ。エリシア」
宗佐は、口を挟んだ。
「ムッ、ま~た、先輩に負けたぁ~」
「負けも何も、最初から、勝負なんてしてないだろ?」
宗佐は、少し移動して、場所を空けた。
「失礼します」
エリシアは、宗佐の膝の上に座った。
「へへ~。この場所は、誰にも譲れません」
彼女は、満面の笑みを宗佐にむけた。
(俺の昼休みの楽しみが…)
「あっ!先輩。もしかして、お昼寝してました?」
「まぁな。眠気はとっくの昔に無くなったけどな」
「残念。私も一緒に添い寝しようと思ったのに」
「はいはい」
エリシアの挑発的な視線を無視して、宗佐は、曖昧な返事を返した。
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