《第1章》気づき

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「目覚め最高、ありがとう…」 結衣が出て行ったドアを見つめながら、不機嫌そうな顔で呟いた。 結衣とは家が隣同士で、小さい頃から家族ぐるみでつき合いがある。 小学、中学、いま通う高校まで腐れ縁並みに一緒だ。家が近いこともあり、毎朝一緒に登校するのが習慣になっている。 その上、寒くて起きられなくなる季節になると、毎朝結衣が起こしにくるのだ。 眠くて寒くて、不機嫌な大樹は時計をふと見た。 8時02分 (やばいだろ…) 時計をみて完全に目が覚めた大樹は慌てて支度を始めた。
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