《第1章》気づき

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急いで着替えをしてバタバタと階段を下りると、結衣が母親と楽しそうに会話を楽しんでいる姿が見えた。 「おはよう!結衣ちゃん待っているんだから、急ぎなさいよ!」 「うるせーわかってる」 母親の言葉を流しながら、2人の横を通り過ぎて洗面所にむかった。 顔を洗って洗面所で適当に髪型を整えようとしたが、ぴょんとはねた髪が言うことを聞かない。 (寝癖…最悪だ) でも時間はない。 寝癖は諦めて、ダイニングに向かった。 テーブルの上のパンを口入れると、鞄と上着を着て小走りに玄関に向かった。 「結衣!行くぞ」 声をかけたと同時に玄関の扉を開き、自転車を出し始めた。
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