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「大樹!待ってよ」
結衣が玄関を勢い良く開けると、涼しい顔をした大樹が自転車に跨っていた。
「遅いぞ、結衣」
「散々待たせた癖に!」
大樹の余裕発言に腹を立たせながらも、結衣は鞄をかごに入れて大樹の後ろに座った。
「行くぞ」
大樹はそう言うと、結衣を乗せて自転車を走らせ始めた。
「いってらっしゃい!気をつけてね」
「行ってくる」
「行ってきまーす」
母親が玄関で2人乗りをした自転車に手を振った。
これが毎日の始まりだ。
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