ヒョウエの日常観察手帳

現在進行中に俺には家がない

「なら、私を愛しなさい」

　俺はこの言葉で呪いにかけられた。

　全てを狂わす、最大最強規模、有り得ない支配力を伴ったこの言葉で、拘束された｡

　愛は地球を救う。

　これを考えた人間はお気楽だ。
　楽観的思想の持ち主で、未来は見えても、その先が見えていないのだろう。

　何故なら、救うのが愛ならば、脅かすのもまた愛だからだ。

　口喧嘩も、殴り合いも、人殺しも、戦争も、結局根源的な要因は愛が伴っているからだ。

　何を愛しての行動かは一概に言う事は出来ないが、自分にしろ、家族にしろ、恋人にしろ、仲間にしろ、その他にしろ全ての行動、言動は愛による物。

　これは世界の理だ。