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「カズーイじゃないか」
「ふんっ。貴様ごときに俺様の名を呼ばれるのは不快だがな。貴様、今日も遅刻したのか」
「あー、バレてる?」
「あなた、会場にいなかったでしょ。私達に恥をかかせないで」
その後ろ、卒業生首席のメリッサ・セイント・ルテナリアである。
長く艶のある黒髪、人を見下すような冷たい目付き、表情がほとんど変わらない鉄仮面だが、こちらも非情に人気がある。
テリーとしても、苦手な剣の稽古でもこのメリッサが動く度に弾む胸を楽しみしてきた。
どうしても目がいってしまう‥‥あ、睨まれた。
家柄も不明で気品の欠片もないテリーのことを快く思っていない学生はこの2人だけではない。
「もう式は終わったぜ。貴様の配属先も掲示してあった。ククッ、コノリスに決まってたぜ」
「え?カズーイが?」
「貴様のだよ!」
「あ、僕か。へぇ、そうなんだ」
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