そんなことより

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カズーイが歩きだすと、突然、轟音をたてて四方八方から人の波が押し寄せる。 それらは全ての目的はカズーイである。 「カズーイ様、ご卒業おめでとうございます!」 「ああ、ありがとう」 「カズーイ様、私、ご卒業のお祝いにとクッキーを焼いてきましたの!」 「ありがとう、美味しそうだね」 「あら、ずるいわ。カズーイ様、私はマフラーを編んでまいりました!本当はもっと早くお渡しするつもりでしたのに‥‥」 「君の気持ちが嬉しいよ。白魚のような綺麗な君の指こんなにしてまで作ってくれたなんて」 カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様カズーイ様‥‥ その集団の輪は段々と大きさを増していく。
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