そんなことより

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『勇者よ、よくぞここまで来たものだ。やはり、私の見込みは間違っていなかったようだ』 魔王はマントを翻し、勇者へ振り返る。 『見込み‥‥だと?』 勇者は戸惑いを隠せない。 『そうだ、勇者。お前ならば私の用意した数々の罠を掻い潜り、私の下まで辿り着けると信じていたよ』 『ば、ばかな‥‥どうやって‥‥?』 『どうやってだと?ふん、今はそんなことはどうでもいい』 『どうでもいい、だと!』 『勇者よ!』 突然、魔王が声を張る。 『私と手を組まないか?そうすれば、この世界の半分をくれてやる。この世界で最強の私とお前が組めば、敵う者などいやしない!』 勇者は迷うことなく魔王を睨み付ける。
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