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その中には現国王の息子、すなわち王子がいる。
マルオ・ポーコ・ジェノヴィア王子はクズとして名高く、王子として学校にいるだけで、他の追随を許さぬ程最低の成績で卒業だろうと、知っている者なら誰もが思った。
しかしその予想を裏切ったのは、外でもないこのテリーである。
落第制もあるのだが、なぜか落ちることなくストレートで卒業が可能となった。
その成績ならば自主退学するのが騎士としての誇りだろう、という声もかなりある。
曰く、これから幾人入るとも知らぬ後輩に恥をかかせるのか。
曰く、生み出す場所を与えた国王の顔に泥を塗るのか。
そんな声を知ってか知らずか、テリーはここにいた。
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