と或る少年の祝日

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『メール返ってこないから勝手に来たら家誰もいないし、鍵もないし。あんたに連絡してもやっぱり意味ないしさ。困ったよ全く。』 この女は本当に図々しい。 ドカドカと上がり込んだと思うと、早くも人の部屋でお菓子を食べてゲームをする。おかげで僕はベッドの上で小さくなっている。 『あー!また負けた!くっそぅ!』 黙ってれば可愛いのにな…。それに… 『くあー疲れた!』 わ、わりとイイから…いやいや!僕は何を考えてるんだ! 『…ねえ?あんたさっきからどこ見てるの?』 『えっ?あ、いや、別に…?』 『……ふぅん…?』 何かに押されて急に視界が揺らいだかと思うと、僕はベッドに仰向けになっていた。 目の前には明日香の顔。 …まさか…まさかこれは…!
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