バスケ少女(2)

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試合終了───1時間後。 それぞれ思い思いの時間を過ごす仲間達。 黙々とストレッチをする者もいれば、写真を撮り合っている者、ベチャクチャとおしゃべりしている者や差し入れのお菓子を漁っている者など様々だ。 後輩達は皆せかせかと片付けをしながら走り回っている。 RUKAさんの前で全国大会なんぞ大口叩いた私はというと… 見ての通りのこの有り様な訳で。 「ちょっと、カノンから出ているあの負のオーラは何よ?」 「恐っ!?亡霊かと思うわ!」 「完全に生気を失ってるね。」 同級生の仲間から飛び交う声の通り、私は屍と化していた。 ずーーーん。 泣き腫らした目にボサボサの頭、どこか遠くを見つめながらなぜか体操座りの私。 実に酷い有様だ。 泣いて、泣いて、涙が枯れ果て、とうとう泣き疲れてぐったりした私をRUKAさんが皆の所まで運んでくれた。 皆に散々な言われようだが、何も言い返せない… いつもなら試合後に差し入れのお菓子を漁っている役は私なのに…
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