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「ゆいかと海とか超楽しみなんだけど。」
ブランド物のボストンバックを持った彼は無邪気に笑った。
「はいチケット。」
「サンキュー。」
「私の超楽しみにしてたから♪」
到着するなり彼と高級なランチのレストランに入った。伝票はこの際気にしないことにした。彼だ楽しそうにしてるからそれで良い。
リゾート地でエステしたりスキューバダイビングしたり、彼に色々買ってあげたり、お金はかかったけどとっても楽しい旅行だった。
日帰りでは考えられないほど高い旅行だったのかもしれない…。
―また、あの質屋さん行けばお金入る…はずだし。―
私は、その後しばらくは生活費を削って今までの生活を意地していた。それでもだんだんにお金がなくなってきたので、私はまたあの質屋に行くことにした。
「いらっしゃいませ。」
「あの、先日来たものなんですけれども…」
「天野様でいらっしゃいますね?今回は何日分にいたしましょう?」
「えっと、また1日分でお願いします。」
「かしこまりました。ではこちらの用紙を。」
また私はあっけなく250万円を手にしてしまった。
「ゆいか最近金回りよくね?」
「そう?」
「なんか、最近可愛くなったし?」
―やっぱり?めっちゃエステとか行ったもん。―
「だって、あなたの一番になりたいから。」
「お前ホント可愛いやつ。俺さぁ、もうちょっと稼いだらナンバー1いけちゃうかもしんないんだよね~」
「ホントに?じゃあ、私がナンバー1にしてあげる。一番上のランクのワイン飲んじゃおっかな~♪」
「ちょ、お前超サイコー。」
結局今日もかなり使ってしまった。
250万は3日にわたって飲み明かしたのであっという間に吹き飛んだ。
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