Prologue

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夢? やれやれ、あんな昔の事を思い出すとは・・・ あぁ、今日で丁度150年だったか 一応は記念日、だな 少し離れたもう一つの安物のベッドに寝ている男を見る 見た目20前後、灰銀の髪に雪のように白い肌 この男に出会って、どれだけ私は変わったのだろう? まさか契約を交わし自分の主にするなど考えもしなかった 「さて、食事の用意をするか」 自分のベッドから立ち上がり、主から習った変換魔法を小さく唱える 薄い光が身を包み、寝間着として着ていた服を分解、再構築していく 光はほぼ一瞬、私の身体は黒を基調とした派手さのないメイド服を纏う 「んっ」 鏡を見ながら、ヘッドドレスの位置を直しエプロンを整える 右目の眼帯を確認して、私はキッチンへと向かった
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