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『レイ!編集長が探してるわよ!記事の差し替えだって』
レイと同じ年頃の女の子だった。キリッとした目に高い鼻、とても綺麗な子だった
髪は流行りのアシンメトリーで明るい栗色だった
『夏美さん、差し替えだ。ごめん』とレイは手刀を切った
女の子は私を軽く睨むとレイの腕を引っ張った
そして小声で『あのおばさんだれよ』と聞こえるようにいった
レイは彼女の手を振り払い、『夏美さんを侮辱するな!』と言い捨てて店を出た
彼女は慌ててレイを追いかける
おばさんか…
そうだよね…と私は少し笑えてきた
12も下の子が私に本気になるわけない
やっぱり遊びにしておかなきゃ
カフェオーレが胃にしみた
マスターにお金を払い店をでるころには雨もやんでいた
また雨が降らないようにと私はまた小走りで駅へと向かった
喉の奥になにかつっかかってるようだ
改札口をでてマンションにつくと、皮肉にも日がさしてきた
買ってきたレインコートをハンガーにかけてクローゼットにしまった
なんとなく悲しい色になってしまった
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