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白薔薇は目を開けると、視界が暗い。
何か巻かれてる…
すぐにそれを察した。
腕は…
動かす。ジャラリ、という音。
足は…
動かす。ジャラ、という音。
拘束状態…どうしよう
と、カツンと足音が聞こえた。誰かが前に居る。
「だ…誰?」
口だけは拘束されていなかった。咄嗟に白薔薇は、問うた。
『・・・・お前に聞く』
「―!?」
透き通るような女の声が聞いてきた。
『あの黒の男について、聞く』
白薔薇は眉間にシワを寄せた。
「…黒薔薇の事?」
『…そうだ』
「・・・・私が知る限りなら」
『良い子だ…』
女は、白薔薇を見下ろす。
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