Rose2 青い花びら

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  《―カチャッ》  何かの金属音が聞こえた。 『…もう嗅ぎ付けたのか』  女は、言う。 「・・・・・そいつを離せ、“青百合”」 ―黒薔薇!?  声の主は、黒薔薇と分かった。そして、女の正体も分かった。 『なら、剣を退けろ…』  さっきの音は、剣を向ける音だった。 『…まぁいい…私は行く』  暗闇の中を青百合の声が響いた。  そして、カツッカツッという足音が遠ざかると、暗闇が突然、光を生み出した。 「・・・・」  黒薔薇は、剣を振り落とす。 「!?」  パサリと目に巻かれた布が落ちた。 「ぁ…」  その時、白薔薇は、部屋を出て行く青百合の後ろ姿が見えた…。
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