Rose2 青い花びら

22/33
前へ
/716ページ
次へ
18  宿に着いた三人。  荷物を持って部屋へ戻った。 「もう…何なのよぉ…荷物少ないとか言って多いじゃない」  その場にへたりこむ白薔薇。 「ハァ…」  赤薔薇もまた、荷物をその場に置いてベッドに寝そべった。  黒薔薇と言うと、ベッドの上に座って俯いている。 「そうだ、食料冷蔵庫入れなきゃ」  白薔薇が立ち上がったその時だった。 《―ボスッ》  突然、黒薔薇が後ろに倒れ込んだのだ。ベッドの上で仰向けになる。 「「―!?」」  二人は目を見開いて黒薔薇を凝視した。 「・・・・・」  吐息が微かに聞こえた。 「なんだ、寝てる」 「―この方、ずっと眠っていなかったようですね」 「「―うわぁ!!!!!」」  突然の声に二人は声をあげ、ハッと振り返ると、宿主らしき男が立っていた。
/716ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加