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宿に着いた三人。
荷物を持って部屋へ戻った。
「もう…何なのよぉ…荷物少ないとか言って多いじゃない」
その場にへたりこむ白薔薇。
「ハァ…」
赤薔薇もまた、荷物をその場に置いてベッドに寝そべった。
黒薔薇と言うと、ベッドの上に座って俯いている。
「そうだ、食料冷蔵庫入れなきゃ」
白薔薇が立ち上がったその時だった。
《―ボスッ》
突然、黒薔薇が後ろに倒れ込んだのだ。ベッドの上で仰向けになる。
「「―!?」」
二人は目を見開いて黒薔薇を凝視した。
「・・・・・」
吐息が微かに聞こえた。
「なんだ、寝てる」
「―この方、ずっと眠っていなかったようですね」
「「―うわぁ!!!!!」」
突然の声に二人は声をあげ、ハッと振り返ると、宿主らしき男が立っていた。
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