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その後、彼は旅立って行きました。
いずれ、会えると信じて…。
話が終わり、ダンルは茶を一口啜った。
「…と、まぁ、私は家族と縒りを戻し今に至る訳です」
「はぁ」
二人は、もう呆然。
「…黒薔薇さんと言ったかな?…この方、ずっと眠っていなかったみたいですね。二人共、いつも野宿の時どうされてたのですか?」
ふと、ダンルがそんな事を聞いてきた。
「…ぇ」
二人は思い出す。
「っ…いつも黒が見張り番してた、よ…」
赤薔薇はそう言った。
「・・・そうですか」
ダンルは、黒薔薇を見つめた。
その様子に二人は何も言えなかった…。
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