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男は黒薔薇の顔を覗き込んだ。
『この方、寝るんですねぇ』
―黒薔薇!
後ろで眠る黒薔薇に、思い叫んだ。
『ほら、貴方は動くと、切れますよ?』
「―え!?」
少し動いた赤薔薇の首から血が、流れ出てきた。
『フフ、そんな勢いで動けば、貴方、死にますよ?』
うすら笑みを浮かべる声。
「お前!…誰だ!?」
顔の分からない奴に赤薔薇は、問う。
『…私?私は、“黒百合”…貴方方の敵、ですよ』
黒百合は、クスクスと笑う。
「くっ、黒に手を出すな!!」
赤薔薇は暴れる。皮膚からはツー、と血が流れ落ちる。
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