90人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだ…これ…」
そう言って、ダンルは茶色い袋を黒薔薇に手渡した。黒薔薇は手を出した。ダンルは、黒薔薇の手の平に乗せる。ジャラリというお金の音がした。
「…あの時の10000ギルです…」
「…そうか」
黒薔薇は、懐にしまう。
「では、御気をつけて…」
ダンルは、深く、深く、お辞儀した。
「あぁ…」
「ありがとうございました」
ダンルが顔を上げた時には、黒薔薇達は豆粒程になっていた。
―御気をつけて、黒薔薇さん。貴方は…。
ダンルは顔をしかめて、悲しい顔をさせていた…。
最初のコメントを投稿しよう!