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一向に目を覚まさない赤薔薇。黒薔薇は、教えてもくれない。
「ねぇ、黒薔薇…」
カーナに乗っている白薔薇は、彼に問うた。
「…なんだ白薔薇」
「どうして赤薔薇、目を覚まさないのよ…?」
「………あとで話す」
その言葉に白薔薇は、俯いた。
一行は、岩場に辿り着いた。
岩が何個も重なった岩の壁。一つの岩が崩れたら、全部崩れてしまいそうな岩の塊の壁だった。その岩壁と岩壁の間を一行は歩いていく。
黒薔薇の背で眠る赤薔薇。
「…崩れないよね…?」
白薔薇は、周りをキョロキョロ。
ふと、何処からか声が聞こえてくる。
「…なに?」
一行は歩を止め、周りを見渡した。
「きゃっほぉおおぉい!!!!!」
男の子の声。一行は益々、周りをキョロキョロ。
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