Rose3 廃墟の村と橙と一人の男

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 砂漠の中にぽつりと大きな巨大岩があった。その下で休む一行は、この岩に感謝する。  冷たい岩の上で、眠る赤薔薇は静かに吐息を立てていた。 「……しょうがない。夜まで待つぞ」 「うん…」 「夜になったら移動する」  黒薔薇の言葉に白薔薇は頷いた。  何時間経ったのだろう。  太陽が一向に沈まないのだ。ずっと南の高い位置から微動だにしない。 「・・・・この砂漠、やばくない?」  白薔薇は呟く。  沈黙。  ふと、岩陰に動く人の影が。
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