Rose3 廃墟の村と橙と一人の男

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22 「何なのこれ!!?」  白薔薇はそれを見た瞬間、叫んだ。  白薔薇はまだ黒薔薇から赤薔薇の事を聞いてはいなかったのだ。 「黒百合の毒の糸だな…」  彼はそう言った。 「通称、ポイズン―「そのままじゃん」  白薔薇は割って入った。 「うっ…」  彼の顔が引き攣る。 「白薔薇…」 「ぁ、すいません…」  黒薔薇の言葉に白薔薇は小さくなる。 「ゴホン、俺の名を言ってなかったな」  気を取り直し、彼は言った。  そして、右裾をたくし上げ 「俺は、“オレンジの薔薇”!!皆からは、変だが、オレンって呼ばれてる!!」  オレンは、仁王立ちになった。 「……エラソーに」  それを見た白薔薇は、ポツリと呟いた。 「煩い!ちびの癖に!」 「なっ!あんたとあんまり背変わらないでしょうが!」 「なんだと!!」  いがみ合う。 「・・・お前ら、炎天下の下で干物になりたいか?」 「「!!?」」  黒薔薇の言葉に二人は固まった。すいません、と二人は縮こまる。
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