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「何なのこれ!!?」
白薔薇はそれを見た瞬間、叫んだ。
白薔薇はまだ黒薔薇から赤薔薇の事を聞いてはいなかったのだ。
「黒百合の毒の糸だな…」
彼はそう言った。
「通称、ポイズン―「そのままじゃん」
白薔薇は割って入った。
「うっ…」
彼の顔が引き攣る。
「白薔薇…」
「ぁ、すいません…」
黒薔薇の言葉に白薔薇は小さくなる。
「ゴホン、俺の名を言ってなかったな」
気を取り直し、彼は言った。
そして、右裾をたくし上げ
「俺は、“オレンジの薔薇”!!皆からは、変だが、オレンって呼ばれてる!!」
オレンは、仁王立ちになった。
「……エラソーに」
それを見た白薔薇は、ポツリと呟いた。
「煩い!ちびの癖に!」
「なっ!あんたとあんまり背変わらないでしょうが!」
「なんだと!!」
いがみ合う。
「・・・お前ら、炎天下の下で干物になりたいか?」
「「!!?」」
黒薔薇の言葉に二人は固まった。すいません、と二人は縮こまる。
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