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「何故、そう言える?」
黒薔薇はオレンを見、問うた。
「・・・聞いた事あるか?今、百合の奴らが集まっていると聞いた」
「・・・・」
「オレン、あんたそこまで知ってるのね」
白薔薇はふと、そんな事を言った。
「あ、あぁ。俺は、鳥達と仲良いんだ。色々、薬の材料も集めて来てくれるし」
そうオレンは、自慢げに言った。
すると、ギィーッと音を立てて部屋の扉が開いた。三人はそちらへ目をやると、そこには、赤薔薇が覚束ない体で扉の取ってを掴んで立っていた。
「赤薔薇!!」
白薔薇は、赤薔薇を慌てて支える。
すると、弱々しい程の声で赤薔薇は言った。
「・・・早く、仲間、見つけなきゃ・・・百合達よ、りも、先に…」
「……赤薔薇」
その様子に悲しそうな目で見つめる白薔薇。
「…落ち着け、お前の体が治ったら、すぐ此処を旅立つ…ゆっくり寝るんだ、赤薔薇…」
そう黒薔薇は、促した。
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