Rose3 廃墟の村と橙と一人の男

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  「・・・黒」  白薔薇は俯いていた。  黒薔薇が少し心配だった。でも、彼は強い。大丈夫だろうと心の中で思っていた。  赤薔薇は静かに眠っている。  と、外から微かに足音が聞こえた。 「・・・・オレン?」  そちらへ目をやった。  扉がゆっくり開いた。 「―ガハッ」  オレンは血を吐いて、その場に膝を着いた。 『小癪な餓鬼ね…フフッ』  彼女は嗤った。 「くっ…ガハッガハッ、もう百合は…」  彼女を睨んだ。 『…黙れ、この!』  オレンを蹴り飛ばす。 「っ!!!」  壁に身体を打ち付け、気を失った。 『…次は、アイツらだ』  彼女はピンクの髪を靡かせ、身を翻し、そこを後にした。
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