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「・・・黒」
白薔薇は俯いていた。
黒薔薇が少し心配だった。でも、彼は強い。大丈夫だろうと心の中で思っていた。
赤薔薇は静かに眠っている。
と、外から微かに足音が聞こえた。
「・・・・オレン?」
そちらへ目をやった。
扉がゆっくり開いた。
「―ガハッ」
オレンは血を吐いて、その場に膝を着いた。
『小癪な餓鬼ね…フフッ』
彼女は嗤った。
「くっ…ガハッガハッ、もう百合は…」
彼女を睨んだ。
『…黙れ、この!』
オレンを蹴り飛ばす。
「っ!!!」
壁に身体を打ち付け、気を失った。
『…次は、アイツらだ』
彼女はピンクの髪を靡かせ、身を翻し、そこを後にした。
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