Rose3 廃墟の村と橙と一人の男

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 暗い影からある三人がフラフラとした足取りで現れた。 「―!!」  黒薔薇は目を見開き、言葉を失う。 『もう私の手駒だ…』  黒百合は嗤った。  影から出てきたのは、赤薔薇、白薔薇、オレンの三人だった。  生気の無い虚ろな瞳で、力無く下がった腕で黒薔薇の前に立ちはだかった。 『さぁやってしまいな!!』  その途端、赤薔薇は銃を構え、白薔薇は素手。そして、オレンはピーッと何かの笛を吹いた。  すると、窓の外に黒い何かが羽ばたき、それは沢山現れた。 ………カラス。  黒薔薇は目を細める。 『…おやおや、新入り君は、鳥使いですか、これはこれは』  黒百合は驚きを見せている。 『そうそう、黒薔薇。知っているかい?ある烏はね、人をも、食べるんだ…ある宗教の一人が神への生贄となり、そして、その死体をその烏達が食べるんだよ。良い話だろう?』  黒百合は円満の笑みになる。 「・・・俺には関係ない」 『おやおや、フフフフ・・・では、行きなさい!!』    
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